2012年8月11日土曜日

溶接部品の設計 ワンポイント (タングステン)

電子ビーム溶接ではタングステンの溶接が可能です。

他の溶接方法では困難ですので、溶接構造を検討している場合は、
電子ビーム溶接を念頭においての設計が必要です。

設計時のワンポイントですが

溶接回数を極力減らす。

これが最も重要です。
理由は、タングステンは再結晶温度以上になると、どんどん結晶粒が
粗大化してしまい、脆くなるからです。

下の写真は、条件設定で使用した1mmのタングステン板ですが、
3回ビームを照射した後、机に軽くぶつけたら割れてしまいました。
もちろん、熱を加える前はかなりの衝撃でも割れません。


また、タングステンは熱処理による靭性の回復が難しい材料ですので、
強度を確保するには熱を入れない工夫が必要です。

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